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2018年の記事

1月

img of 【作品紹介】「山」にまつわる本 ~小説、ノンフィクションなどなど
17 min read
BOOK

「山」に興味を持つにいたるまで --突然ですが、「山」は好きですか?遠くから美しい山の稜線を眺めたり、一歩ずつ足を踏み入れ頂上を目指したり。いつからか私はすっかり山の虜になってしまいました。もとはと言えば、身近に登山をする人がいたことや、『岳』という山岳救助をテーマにした漫画を読んだことがキッカケでした。

img of 『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』スティーグ・ラーソン【あらすじ・感想】
12 min read
BOOK

【ネタバレを含む】あらすじ 宿敵ザラチェンコと対決したリスベットは、相手に重傷を負わせるが、自らも瀕死の状態に陥った。だが、二人とも病院に送られ、一命をとりとめる。この事件は、ザラチェンコと深い関係を持つ闇の組織・公安警察特別分析班の存在と、その秘密活動が明るみに出る危険性をもたらした。

img of 『ある小さなスズメの記録』 クレア・キップス 【あらすじ・感想】
11 min read
BOOK

あらすじ 第二次世界大戦下のイギリス。夫に先立たれた一人の老ピアニストが出会ったのは、一羽の傷ついた小雀だった。愛情深く育てられたスズメのクラレンスは、敵機の襲来に怯える人々の希望の灯となっていく――。特異な才能を開花させたクラレンスとキップス夫人が共に暮らした12年間の実録。世界的大ベストセラーの名作。

img of 『春になったら莓を摘みに』 梨木香歩 【あらすじ・感想】
10 min read
BOOK

あらすじ 「理解はできないが、受け容れる」それがウェスト夫人の生き方だった。「私」が学生時代を過ごした英国の下宿には、女主人ウェスト夫人と、さまざまな人種や考え方の住人たちが暮らしていた。ウェスト夫人の強靭な博愛精神と、時代に左右されない生き方に触れて、「私」は日常を深く生き抜くということを、さらに自分に問い続ける

img of 『モサド・ファイル イスラエル最強スパイ列伝』【あらすじ・感想】
13 min read
BOOK

あらすじ 世界最強と謳われるイスラエルの対外情報機関「モサド」。謎に包まれたその実態をスパイ小説の巨匠が明かす。ホロコーストの首謀者アイヒマンの拉致、テロ組織「黒い九月」への報復、シリアと北朝鮮が密かに設置した核施設の破壊、さらにイランの核開発を阻止するための秘密戦争……。

2月

img of 『廃用身』 久坂部羊 【あらすじ・感想】
10 min read
BOOK

【ネタバレを含む】あらすじ 廃用身とは、脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足をいう。神戸で老人医療に当たる医師漆原は、心身の不自由な患者の画期的療法を思いつく。それは廃用身の切断だった。患者の同意の下、次々に実践する漆原を、やがてマスコミがかぎつけ悪魔の医師として告発していく――

img of 山に暮らす生きものたち
3 min read
DIARY

鷹ノ巣山での出来事 -先日2月7日の水曜日、近くの鷹ノ巣山に登ってきた。前週に降った雪がまだたっぷりと残っており、ギュッギュッ、と柔らかい雪を踏みしめながら歩くのはとても心地よかった。慣れない都市部に多くの混乱をもたらした久しぶりの積雪。山に生きるものたちにも少なからず影響があったようだ

img of 『敬語で旅する四人の男』 麻宮ゆり子 【あらすじ・感想】
11 min read
BOOK

あらすじ 真面目さゆえに他人に振り回されがちな真島。バツイチの冴えない研究者、繁田。彼女のキツイ束縛に悩む、愛想のよさが取り柄の仲杉。少し変わり者の超絶イケメン、斉木。友人でなく、仲良しでもないのに、なぜか一緒に旅に出る四人。その先で待つ、それぞれの再会、別れ、奇跡。

img of 【映画】希望のかなた アキ・カウリスマキ作 【感想】
6 min read
MEDIA

昨年12月に公開され、見よう見ようと思いつつも、すっかり忘れていた。偶然ツイッターのタイムラインで思い出し、無事に見ることができたことに感謝です。ひとりの監督作品をぜんぶ見る、ということはあまりないのです。しかしアキ・カウリスマキ作品については、日本で発表されているものに限りますがひととおり見てきました。

img of 『うたかたの日々』 ボリス・ヴィアン 【あらすじ・感想】
8 min read
BOOK

あらすじ 小さなバラ色の雲が空から降りてきて、シナモン・シュガーの香りで二人を包み込む……ボーイ・ミーツ・ガールのときめき。夢多き青年コランと、美しくも繊細な少女クロエに与えられた幸福。だがそれも束の間だった。結婚したばかりのクロエは、肺の中で睡蓮が生長する奇病に取りつかれていたのだ

3月

img of 『水神』帚木蓬生~江戸時代の農民たちによる大河小説~【あらすじ・感想】
12 min read
BOOK

あらすじ 目の前を悠然と流れる筑後川。だが台地に住む百姓の元へその恵みは届かず、人力で愚直に汲み続けるしかない。助左衛門は歳月をかけて地形を足で確かめながら、この大河を堰止め、稲田の渇水に苦しむ村へ水を分配する大工事を構想した。その案に、類似した事情を抱える四ヵ村の庄屋たちも同心する。

img of 『神の火』高村薫【あらすじ・感想】
15 min read
BOOK

【ネタバレを含む】あらすじ 原発技術者だったかつて、極秘情報をソヴィエトに流していた島田。謀略の日々に決別し、全てを捨て平穏な日々を選んだ彼は、己をスパイに仕立てた男と再会した時から、幼馴染の日野と共に、謎に包まれた原発襲撃プラン〈トロイ計画〉を巡る、苛烈な諜報戦に巻き込まれることになった……

img of 『去年の冬、きみと別れ』 中村文則 【あらすじ・感想】
9 min read
BOOK

【ネタバレを含む】あらすじ ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告の面会に行く。彼は二人の女性を殺した罪で死刑判決を受けていた。だが、動機は不可解。事件の関係者も全員どこか歪んでいる。この異様さは何なのか? それは本当に殺人だったのか?「僕」が真相に辿り着けないのは必然だった。なぜなら、この事件は実は――

4月

img of 『西の魔女が死んだ』 梨木香歩 【あらすじ・感想】
14 min read
BOOK

【ネタバレを含む】あらすじ 中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変わるひと月あまりを、西の魔女のもとで過ごした。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった

5月

img of 『立証責任』 スコット・トゥロー 【あらすじ・感想】
12 min read
BOOK

あらすじ 三月も終わりに近いある日、出張先のシカゴから帰宅したスターン弁護士は、妻の自殺を発見する。どうして? 突然のことに驚きを隠しきれないスターン。妻宛の病院からの請求書も気になる。一方、依頼人である義弟には大陪審から召喚状が届く。真実を探り当てるべく、見慣れた顔に隠された欺瞞をはがす執念の日々が始まった!

img of 『暗渠の宿』 西村賢太 【あらすじ・感想】
9 min read
BOOK

あらすじ 貧困に喘ぎ、暴言をまき散らし、女性のぬくもりを求め街を彷徨えば手酷く裏切られる。屈辱にまみれた小心を、酒の力で奮い立たせても、またやり場ない怒りに身を焼かれるばかり。路上に果てた大正期の小説家・藤澤清造に熱烈に傾倒し、破滅のふちで喘ぐ男の内面を、異様な迫力で描く劇薬のような私小説二篇。

img of 夜のピクニック【日記】
3 min read
DIARY

最近のマイブームについて(恩田陸さんの著書『夜のピクニック』とは関係ない)自宅を出てから徒歩30秒ほどのところに、とても大きな公園がある。陸上のトラック、野球場、プール付きの体育館のほか、鹿やウサギやインコが飼育されている小屋、そして子供向けの遊具などがそろう、とても立派な市民公園だ。

img of 文鳥と暮らす ~これまでの1年をふり返って【日記】
13 min read
DIARY

現在の暮らしが始まってから、約1年が経過した。人間2名(わたしともう1名、以降「同居人」と呼ぶ)のほか、小鳥、カエル、カブトムシの幼虫など、多様なメンバーによる共同生活だ。これまで鉢植え1つ部屋に置いたことがなかったわたしにとって、鳥・植物・昆虫・人間が渾然一体となって暮らす生活は、驚きと発見の日々だった。

img of 『家守綺譚』 梨木香歩 【あらすじ・感想】
9 min read
BOOK

あらすじ 庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。四季折々、草・花・鳥・獣・仔竜・小鬼・河童・人魚・竹精・桜鬼・聖母・亡友等々々出没数多……本書は、百年まえ、天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」=綿貫征四郎と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。

6月

img of 『山に生きる人びと』 宮本常一 【あらすじ・感想】
16 min read
BOOK

あらすじ 山には「塩の道」もあれば「カッタイ道」もあり、サンカ、木地屋、マタギ、杣人、焼畑農業者、鉱山師、炭焼き、修験者、落人の末裔…さまざまな漂泊民が生活していた。ていねいなフィールドワークと真摯な研究で失われゆくもうひとつの(非)常民の姿を記録する。宮本民俗学の代表作の初めての文庫化。 ◎解説=赤坂憲雄

img of 『脳男』 首藤瓜於 ~殺人因子による自我獲得を描いた問題作~【あらすじ・感想】
16 min read
BOOK

【ネタバレを含む】あらすじ 連続爆弾犯のアジトで見つかった、心を持たない男・鈴木一郎。逮捕後、新たな爆弾の在処を警察に告げた、この男は共犯者なのか。男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとするが……。そして、男が入院する病院に爆弾が仕掛けられた。全選考委員が絶賛した超絶の江戸川乱歩賞受賞作。

img of 『指し手の顔 脳男2』首藤瓜於【あらすじ・感想】
15 min read
BOOK

【ネタバレを含む】あらすじ 連続爆弾犯のアジトで見つかった、心を持たない男・鈴木一郎。逮捕後、新たな爆弾の在処を警察に告げた、この男は共犯者なのか。男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとするが……。そして、男が入院する病院に爆弾が仕掛けられた。全選考委員が絶賛した超絶の江戸川乱歩賞受賞作。

7月

img of Netflixオリジナルドラマ『13の理由』のススメ【ドラマ感想】
6 min read
MEDIA

シーズン1について --アメリカのハイスクールに通っていた少女「ハンナ・ベイカー」は、青春時代のさなかに自らの命を絶ってしまった。彼女は自殺にいたる「13の理由」をカセットテープに録音し、それを友人に託してこの世を去った。シーズン1では、(とくにアメリカ)で大きな反響を呼び話題となったそうだ。

img of 『東欧サッカークロニクル』 長束恭行 【あらすじ・感想】
16 min read
BOOK

クロアチアからアイスランドまで、東欧を中心に16の国と地域を巡った渾身のルポルタージュ。最後の魔境、旧共産圏の知られざるサッカー世界を体当たり取材。史上最凶のフーリガンと恐れられるBBBと往く遠征随行記など東欧を中心に10年以上にわたって取材を続けてきたジャーナリストが、旧共産圏に渦巻くサッカーの熱源を体当たり取材と

img of 『その犬の歩むところ』 ボストン・テラン 【あらすじ・感想】
11 min read
BOOK

あらすじ ギヴ。それがその犬の名だ。彼は檻を食い破り、傷だらけで、たったひとり山道を歩いていた。彼はどこから来たのか。何を見てきたのか……。この世界の罪と悲しみに立ち向かった男たち女たちと、そこに静かに寄り添っていた気高い犬の物語。『音もなく少女は』『神は銃弾』の名匠が犬への愛をこめて描く唯一無二の長編小説

img of 『ユートピア』 湊かなえ 【あらすじ・感想】
13 min read
BOOK

【ネタバレを含む】あらすじ 太平洋を望む美しい景観の港町・鼻崎町。先祖代々からの住人と新たな入居者が混在するその町で生まれ育った久美香は、幼稚園の頃に交通事故に遭い、小学生になっても車椅子生活を送っている。一方、陶芸家のすみれは、久美香を広告塔に車椅子利用者を支援するブランドの立ち上げを思いつく。

8月

img of 『英国諜報員アシェンデン』サマセット・モーム【あらすじ・感想】
8 min read
BOOK

あらすじ 時はロシア革命と第一次世界大戦の最中。英国のスパイであるアシェンデンは上司Rからの密命を帯び、中立国スイスを拠点としてヨーロッパ各国を渡り歩いている。一癖も二癖もあるメキシコやギリシア、インドなどの諜報員や工作員と接触しつつアシェンデンが目撃した、愛と裏切りと革命の日々。そしてその果てにある人間の真実――。

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